【小説】擬音の稚拙さすらも味方につける使い方!

親見さん
擬音語を使うと小説に稚拙さが出てしまいます……。使わないほうが良いのでしょうか?

答えとしては、小説に擬音語を使うのはオーケーです。

用法用量を間違えなければ、読者さんに対して直感的に情報を伝えることができちゃいます!

本記事では、小説における擬音語の取り扱いをぎゅっとまとめましたので、よろしければご覧になってくださいませ~。

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擬音語とは?

擬音語は「にゃーにゃー」や「もぐもぐ」等、音で物事を表す言葉の一種です。

オノマトペとも言われており、その中には擬声語、擬音語、擬態語、擬容語、擬情語など細かい分類もあります。

ですが、ボクたちは学者でなく、文章を書く人なので細かい分類気にしなくても問題ないです。

親見さん
音で物事を表現する、がポイントですね!

オノマトペは使わないほうがいい? 否!

オノマトペは使ってはいけないの?

インターネットの掲示板やSNSでは、このような疑問をよく目にします。

・文章に稚拙さが出てしまう
・表現力・描写力がないと思われてしまう

デメリットが目につきがちですが、冒頭でも触れたとおり、オノマトペは使ってはいけないということはありません。

 ヴィクトリカが椅子をくるくるっと回転させ、カップケーキの山から一つ、猫の山から一つ、猫が泥棒するようなしぐさで、おどろくほどすばやくシャッと奪い取った。
 ちいさな口を塚付け、むぐむぐ、と食べ始める。
 むぐむぐ。
 むぐむぐ。
 むぐ……。
 まだ食べている。
 ほんとうに一心に……。
引用:GOSICK RED

ボクの愛する作品のGOSICKの一部の引用です。

擬音語が多用されている文章を読んで、どう感じるでしょうか?

親見さん
ヴィクトリカちゃんがかわいらしくお菓子を食べている様子が、目の前に浮かんでくるようです。

オノマトペを多用することによって出る稚拙さも、かわいらしさに上手に変換されてますよね。

用途をしっかり決めて使えば、強力な武器になる一例となっています。

擬音語を強力な武器にする方法

擬音語を使いこなせれば、文章表現の幅がぐっと広がります。

親見さん
ぜひ上手に使いこなしたいですねえ!

擬音を上手に使いこなすコツをいくつかまとめておきます。

文章をあえてやわらかくしたい

擬音語やわらかな印象を読者さんに与えます。

・自身の文体が硬すぎると感じたときに、あえて擬音語を入れてみる
・戦闘の合間にある日常パートに、やわらかい擬音語を多用した文章を入れてみる

親見さん
味変のために擬音を入れるのですね!

描写密度の濃い文章が長い間続いていると、読者さんが疲れてしまうことがあります。

簡単な言葉で、直感的に物事を伝えられる擬音語を混ぜると、良い息抜き・味変になるのでお試しくださいませ!

短い言葉で、的確に物事を伝えたいときに使う

擬音は直感的な言葉です。

たとえば、キャラクターが感じた喜怒哀楽をダイレクトに読者さんに伝えるのに向いています。

にこにこ、しくしく、ピキピキ等々、短い言葉でわかりやすくキャラクターの感情を表現できます。

他にも、触覚などを表現するときも便利で、狐のしっぽの「もふもふ」や大理石の「つるつる」など、短い言葉で的確に読者さんに伝えられます。

親見さん
短い文章で勢いを出したいときに効果がありそうですね!

自身の感性を擬音に落とし込んでみる

独特な擬音は、ときに読者さんの心をわしづかみにします。

漫画の例にはなりますが、ジョジョの奇妙な冒険がその代表でしょう。

本作の中で、キスをする瞬間に「ズキュウウウン」という擬音を使っているシーンがあります。

主人公であるジョナサンとメインヒロインのエリナの仲を裂くために、悪役であるディオがエリナにキスをした瞬間の擬音です。

感情的に盛り上がるシーンで、独自の擬音を使うことで、多くの読者さんの心を射止めました。

親見さん
作者さんの独自の感性を擬音に落とし込んでみるのも、面白いですね!

キャラクターを印象付けるための擬音

キャラクターのしぐさを印象付ける擬音語を用意するのも効果的です。

大ヒットしたライトノベル「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」で、にへらと笑うキャラクターの沙優(さゆ)がいます。

沙優(さゆ)は、家出をした女子高生であり、男の家の元を転々として暮らしていました。

親見さん
重たい設定ですね……。

にへら笑いは、沙優自身が本心を隠すための作り笑顔であり、作品を読んでいくうちに、そのしぐさの意味がわかっていきます。

沙優と言えばにへら笑い、にへら笑いと言えば沙優というくらい、作品の中で印象に残る擬音でした。

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擬音語の使い方が上手な小説のご紹介!

擬音語の使い方が上手な作品として、ボクはGOSICKを推します。

親見さん
引用でも紹介していましたね!

GOSICKは通常時の文章がしっかりしていて、綿密な描写がされています。

対して、日常パートでは、面白い擬音表現がたくさんあって、読んでいてもまったく疲れないんです!

比喩も素敵で、文章が魅力的な作品ですので、よろしければ読んでみてくださいませー!

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まとめ

・やわらかさを出したいときに、あえて擬音を使う
・直感的に物事を表現したいときに使用する

意図を持って擬音を使えるようになれば、稚拙さすらも武器にすることができます!

親見さん
用法を守って使えば、表現の幅が広がりそうですよね!

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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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