小説のキャラクターの書き方|魅力的な設定と描写で読者さんを引き込む!

親見さん
読者さんを物語にグッと引き込むようなキャラクターの書き方を知りたいです。

キャラクター小説というジャンルがあるほど、小説におけるキャラクターの存在は大きく、重要です。

本記事では、作品の質を左右するキャラクターについて、以下の3点からまとめています。

  1. 読者さんの目を引くキャラクター設定の作り方
  2. キャラクターデザインの煮詰め方
  3. キャラクターを引き立てる行動描写の書き方

読者さんを作品に引き込む力になりますので、ぜひ参考にしていってくださいませ~!

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読者さんの目を引くキャラクター設定の作り方

魅力的なキャラクターの設定作りは、「大枠の設定を作る→裏付けとなるエピソードを考える」が大きな流れになります。

とにもかくにも、エピソードが重要なので、今日はこれだけ覚えて帰ってくださいませ~!

キャラクターの大枠はざっくりと決める! テンプレートでもOK!

まずはキャラクターの大枠を決めていきます。

・既存の作品のキャラクターを参考にする
・ツンデレ・ヤンデレ等のテンプレートから性格を決定
・書きたい物語をベースに、キャラクターの方向性を決める

様々な方法がありますが、まずは性別や性格、年齢等の大枠の情報を決めていきましょう。

キャラクターの性格作りについては以下の記事で解説していますので、参考にしてください。

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ターゲットとなる読者さんがいるのなら、主人公となるキャラクターは読者さんと近い年齢・性別にするといった設定の作り方もあります。

年齢・性別の決め方については、以下の記事も参考にしてくださいませ!

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主人公を作る場合は、物語へのかかわり方とタイプを決めよう

主人公の場合、物語への関わり方を考えておいたほうが良いです。

主人公は作品の中心なので、物語と登場キャラクターに大きく影響を与えます!

主人公のあり方で必要なキャラクターやエピソードが変わってくるのです。

親見さん
具体的に、何を決めればいいのでしょうか?
①能動的に物語に関われる主人公か、消極的な主人公か
②ヒーローの3タイプ

上記の2点はざっくりと決めておきましょう!

①能動的に物語に関われる主人公か、消極的な主人公か

能動的に物語へと関われる主人公である場合、動機付けが重要になります。

たとえば、物語の軸が「魔王の討伐」であるのなら、強大な悪に立ち向かうための相応の理由が必要になります。

親見さん
ふつうの人は、危険を冒してまで立ち向かおうとしませんからね。

魔王に蹂躙された故郷の家族のかたき討ち等の強い理由が必要になるわけです。

消極的な主人公である場合、物語の軸となる事柄に関わっていくために、引っ張る誰か・何かが必要になります。

親見さん
主人公の方が消極的だと、書くのが難しそうに思えます……。

消極的な主人公の例でいくと、『氷菓』の主人公である折木奉太郎が、典型的な省エネキャラクターです。

無気力な彼は、物語の軸となる事柄に関わろうとはしません。

そこで、メインヒロインである千反田えるが登場します。

彼女は、「私、気になります」を口癖とする好奇心の権化であり、折木を物語の中心にぐいぐいと引っ張っていきます。

様々な事件を通して、折木は最終的に省エネ以外の生き方もありだな、と思い至り、最終的に主人公らしい成長も見せています。

親見さん
消極的な主人公の変化を書けば良いのですね!

②ヒーローの3タイプ

主人公には大きく分けて3タイプが存在します。

自身の主人公がどのタイプにあたるのかは、決めておくことをおすすめします。

・成長していく主人公

最初は弱くても、物語を通してじょじょに強くなっていく主人公です。

ライトノベルで例をあげるなら、「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の主人公であるベルくんです。

このタイプでは、主人公の成長の過程を読者さんに見せていくことが重要になります。

・最強系主人公

最初からとびぬけた何かを持っており、作中でもトップクラスの力を持った主人公です。

例としては、「ソードアートオンライン」のキリトです。

最強系主人公では、とびぬけたスキルを使って、主人公がなにを成すのかを書いていくことが大事です。

・ダークヒーロー

悪事に手を染めることもいとわないタイプの主人公です。

例としては、「とある科学の一方通行」で主人公をやっているアクセラレータです。

主人公の行動には、首をかしげたくなるようなモノもありますが、彼らは一つの信念の元に動いています。

ダークヒーローでは、正義をゆがめても、己を貫く格好良さを描く必要があります。

設定が練りあがってきたら、エピソードを作りこんでいこう

キャラクターデザインや性格の設定も重要ですが、キャラクター作りでもっとも重要なのは、エピソードになります。

たとえば、完璧なご令嬢系と設定したキャラクターがいるとします。

「このキャラクターは令嬢で、完璧なんだ!」と、読者さんに語っても、「そ、そうだね」という反応しか得られません……。

ですが、「本当はオタクなんだけど、昔、それを素直に出したら気持ち悪がられた。だから、完璧な令嬢を装っている」と、エピソードをつけて語れば、それだけでちょっぴり深みが出ます

キャラクターを属性という文字列ではなく、エピソードで語る必要があるんです!

魅力的なキャラクターとエピソードの作り方については、以下の記事の『物語の法則』にて詳しく解説されてますので、よろしければ参考にしてみてくださいませ。

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そのキャラクターは何を望むのか?

キャラクターには、欲望を必ず用意してあげると良いです。

欲望はキャラクターの行動指針であり、目標でもあります。

親見さん
欲望を設定することで、キャラクターがそれに向かって動き出しそうですね!

先ほど例に挙げた「本当はオタクなんだけど、昔、それを素直に出したら気持ち悪がられた。だから、完璧な令嬢を装っている」令嬢キャラクターに、オタク趣味を受け入れてくれる人を望んでいると欲望を設定してみます。

主人公がオタク趣味を気持ち悪がらないキャラクターに設定すれば、主人公とヒロインが出会えば、お話が始まりそうな雰囲気がありますよね。

ギャップのあるエピソードは、キャラクターを引き立てる

人はキャラクターのギャップに惹かれます。

ドラえもんで言えば、「いつものび太にいじわるしているジャイアンが、体を張ってのび太のために戦う姿は魅力的に見える」です。

親見さん
ギャップがあると魅力的に見えますよね!

1キャラクターに1つ、ギャップのあるエピソードを用意すると、良いスパイスになりますよ~!

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キャラクターの描写にまつわるエッセンス

親見さん
小説の描写を通じて、キャラクターを魅せる書き方を知りたいです。

キャラクターを表現するには、内面的な設定だけではなく、容姿と動作の描写が必要です。

親見さん
キャラクターの描写には、どの程度割けばいいんでしょうか?
親見さん
容姿や動作は、どうやって書けば……?
親見さん
キャラクターが登場するたびに頭のてっぺんからつま先まで描写して、一つ一つの行動を丁寧に書いていたら、物語が進みません!

キャラクターを書いていく上で、頭を悩ませる問題はたくさんあります。

それらを解決すべく、この記事では悩みの多いキャラクターの書き方についてまとめていきます。

1つの参考として読んでいってくださいませ!

キャラクターの外面的な印象を決める容姿と行動の書き方をギュッとまとめていきます。

親見さん
魅力のあるキャラクターは、作品の花です。ぜひ上手に描写できるようになりたいですね!

作品に応じた描写の密度の決定方針

作品の形態やジャンルに応じて、「この程度のキャラクター描写をしよう」と最初に決めてしまいます。

そうすることで、「キャラクターの描写は、どこまで丁寧にしよう……?」と頭を悩ますことがなくなります。

作品の形態と描写の密度

自身が出す作品の形態によって、キャラクターの描写密度を決めていきます。

作品の形態
小説(挿絵なし):しっかり描写をする。
小説(挿絵あり):描写はさらっとでもある程度は伝わる。
二次創作 :描写がなくても問題ない。

挿絵がない小説だと、読者さんは文章からキャラクターを想起するしかありません。

親見さん
しっかりと描写をする必要がありますね!

逆に、ライトノベル等、キャラクターのデザインがイラストで伝わる形態であれば、物語の進行に重きを置くのはありだと考えています。

二次創作についてはキャラクター名を出せば、読者の頭に姿がパッと浮かぶので描写はなくても問題ありません!

ジャンルと描写の密度

キャラクター小説や恋愛小説等のキャラの造形が大事な作品では、描写を密にします。

逆に、ストーリー重視のSFやホラー等の小説では、物語を進めたいがために、容姿の描写はさっくりと済ませるという方針を取ることが多いです。

親見さん
読者がキャラクターとストーリーのどちらに興味があるのかで、描写の密度を決めると良さそうですね!

容姿の描写の密度は、役割の重要度に応じて決定する

物語における役割の重要度に応じて、容姿の描写の密度は書き分けていきましょう!

主人公やメインヒロインは、もちろんたっぷりと描写します。

サブキャラクターは登場頻度に応じて、書き分けていきましょう。

どうでもいいサブキャラクターまで綿密に描写してしまうと、原稿用紙が何枚あっても足りません……。

親見さん
セリフが一つしかないようなキャラクターは、「モヒカンの男子生徒」とかで済ませればいいのですね!

キャラクターデザインはどこまで煮詰める?

徹底的に煮詰めている方も、大雑把に決めている方もいます。

自分でイラストを描いてキャラクターデザインを詰めていくという作者さんもいらっしゃいます。

親見さん
猛者です……!

僕は大雑把に、文章上のみでキャラクターデザインを決めるタイプです。

キャラクターデザインを決める2ステップ

①全体の印象を決める
②瞳や髪、身長、スタイル、服装の決定

僕が実際に書いた以下の作品の十条寺とメードリーを元に、キャラクターデザインを決めていったかを解説していきます。

十条寺
メードリー

あ、彼女達には創作のインスピレーションを得られる旅行先の記事を担当してもらっているので、よければ覗いてあげてください。(露骨な宣伝)

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①全体の印象を決める

まずはキャラクターを一言で表します。

十条寺  :中学生になりたての青臭い男子生徒に見える少女
メードリー:不思議の国のアリス風の少女

はじめてキャラクターが登場するときに、読者にざっくりとしたイメージを持ってもらうための掴みになります。

②瞳や髪、身長、スタイル、服装の決定

大雑把な印象から、細かいパーツを詰めていきます。

十条寺  :髪は短め、中性的な顔立ち、ホットパンツとニーソックス、ブーツを愛用等々
メードリー:亜麻色の髪、気が強そうな赤い瞳、青いエプロンドレス等々

ポイントとしては、作中で描写したいパーツやアイテムを優先的に決めていくことです。

親見さん
瞳の色や形、服装は描写によく使われるので、絶対に決めたい部分ですね!

キャラクターを印象付けるユニークなパーツやアイテムを1つは用意する

ふわふわの金髪や気だるそうな瞳、はたまた十字のネックレス。

特定の体の特徴やアイテムが出てきたら、このキャラクターだとわかるモノを用意すると描写がしやすくなります。

たとえば、赤い瞳を持つ人が作中にメードリーだけだとします。

赤い瞳がうるんだ。

赤い瞳の持ち主であるメードリーという単語を書き加えなくても、読者さんは「メードリーが目をうるませている」様子をイメージできます。

キャラクターの行動の描写にまつわるエッセンス

小説において、キャラクターの行動は容姿以上に、キャラの魅力を決定付けます。

親見さん
どんな行動の描写が、キャラクターを作り上げていくのでしょうか!

キャラクターに象徴的な仕草を用意する

主要な登場キャラクターには、一人あたり一つ以上の象徴的な仕草を用意して描写すると、キャラクターが際立ちます。

親見さん
容姿でも特徴になるパーツを1つ用意しますが、行動でも同じなのですね!

象徴的な行動に、理由を付けるとキャラクターの彫りが一段階深くなります。

一例をあげると、『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』のメインヒロインである沙優(さゆ)が見せる「にへら」笑いです。

沙優は家出をした女子高生であり、男の家の元を転々として暮らしています。

親見さん
ライトノベルではなかなか見かけないヘビィな設定です。

実は、「にへら」という笑い方は、自分の本心を隠す作り笑顔、誤魔化しの笑顔なんです。

作品を読んでいくうちに「にへら」笑いの意味がわかっていき、沙優というキャラクターを形作る仕草になっています。

キャラクターの仕草の強力さを知ることのできる他、純粋に面白い作品でもありますので、よろしければ読んでみてくださいませ!(僕も、記事にしてしまうくらい大好きです)

行動でキャラクターを表現できるとヨシ

行動の描写の積み重ねが、キャラクターを決定付けていきます。

たとえば、怖い幽霊を前にした際、興味本位で幽霊をつっつきに行く子もいれば、両手を上げて逃げ出す子もいます。

親見さん
行動からキャラクターの性格が見えてきますね!

外部のアクションに対するキャラクターのリアクションが、性質を決めていくんです。

主人公やメインヒロインには、どんどん外部のアクションを吹っかけていきましょう。

それに対して、特徴的なリアクションを取らせることで、キャラクターの造形が深まっていきます!

まとめ

小説のキャラクターの書き方を描写の面からまとめました。

・描写の量は、物語の重要度に応じて決める。
・ジャンルによって描写の密度を考える。
・主要キャラには、特徴的なパーツや仕草を用意する。
・アクションに対するリアクションで、キャラクターを表現。
親見さん
読者さんの目を引くキャラクターを書きあげるようになりたいものです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

本サイトでは、他にも創作に役立つ情報を紹介していますので、よろしければ読んでいってくださいませ!

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