作家のみなさん、こんにちは!
新人賞用のあらすじを書くのは難しいですよね。
ボクも毎度頭を悩ませています。
この記事では、新人賞用のあらすじを書く手が止まっている作家さんの助けになるような情報をまとめます。
・これから新人賞に挑む方
・新人賞用のあらすじの書き方に悩んでいる方
・「10万字の物語を1000字にまとめるのは無理!」と思っている方
新人賞用のコンパクトなあらすじの書き方と豆知識を解説していきますん!
コンパクトなあらすじの書き方
10万字近くもしくはそれ以上の文字数がある新人賞用の小説のあらすじを、1000字程度にまとめるのはすごく大変です。
そんな方は一度要点の整理してから、あらすじを書いていきましょう。
以下の流れで物語のあらすじをまとめていくといいですよ!
②物語の軸に沿ったイベントを拾い集める
③文字数が許す限り肉付けをする
ではさっそく解説していきます!
物語の軸を見定める
ボクが新人賞用のあらすじをまとめる上で、最初に行うのは物語の軸を明確にするコトです。
物語の軸は、今後イベントの取捨選択をするのに使用します。
たとえば、「主人公とヒロインのラブコメ」が軸ならば二人の関係が発展していくイベントをあらすじとして拾っていきます。
逆に、「主人公の殺伐とした復讐劇」が軸ならば、復讐イベントを中心に拾い上げます。
「主人公の殺伐とした復讐劇」の中に恋愛要素があっても、物語に深くかかわらない限りは取り上げません。
具体例がないとわかりにくいので、今回はボクが書いた作品を一つ例に挙げて解説していきます。
著作権もろもろボクにあるので、あらすじを最初から最後まで書いてしまおうが問題ない作品です。
文字数は大体109,000字の作品になっています。
「時間遡行者のとまり木」の物語の軸は、「主人公が時間遡行者を助ける。そして、未来から戻ってきた時間遡行者が主人公の死の未来を変えていく」です。
次の項目では、これを元にイベントの拾い上げを行います。
物語の軸に沿ったイベントを拾い集める
次は物語の軸に沿ったイベントを作中から拾っていきましょう!
「主人公が時間遡行者を助ける。そして、未来から戻ってきた時間遡行者が主人公の死の未来を変えていく」
この軸を元に、作品からイベントを拾い上げてまとめていきます。
①科学者の時間遡行者である猫ノ手鈴がやってくる。猫ノ手は精神的に追い詰められている。
②泊木はもてなすことによって猫ノ手に休息を与える。猫ノ手は過去に戻る決心をする。
③猫ノ手が過去に戻る最中、泊木が未来で殺されるニュースを見たことを思い出すが、それは伝えられない。
④魔法少女の時間遡行者である花丸がやってくる。花丸は精神的に追い詰められている。
⑤泊木には頑張っている花丸に「頑張れ」と励ませない。
⑥猫ノ手が未来から戻ってくる。
⑦過酷な時間遡行を乗り越えた猫ノ手なら花丸に「頑張れ」と言える。
⑧花丸は過去に立ち向かう。
⑨死に戻りの時間遡行者の月見がやってくる。同時に花丸も戻ってきた。
⑩月見はとある組織に力を利用されており、泊木と花丸が協力をして救う。
⑪花丸が見てきた未来から、泊木殺しの犯人が彼の幼馴染である二階堂であると推理される。
⑫月見が泊木殺しの犯人によって殺され、死に戻りで未来から戻ってくる。
⑬月見の言葉から二階堂の殺人は不可能とわかり、犯人がわからなくなる。
⑭泊木は三人の時間遡行者の証言から、犯人を「未来からきた二階堂」だと推理する。
⑮「未来からきた二階堂」と対峙して、死の運命を乗り越える。
大胆に削り取らないと、1000字には収まりませんからね。
泊木と二階堂が京都でデートしたり、泊木と花丸が一緒のお布団で寝たり、そういうイベントもあるのですが物語の軸に与える影響度合いが小さいので、血の涙を流しながら書くのをこらえるべきです。うぐっ、えぐっ、ひっく……。
今回、イベントをまとめた文章の文字数でも500字と少しでした。
最初に設定した軸を元に物語のイベントを拾い上げると、コンパクトにまとまります。
この時点であらすじとしては成立しています。
後は文字数が許す限り肉付けをしていきましょう。
物語の根幹に関わる部分を重点的に肉付けしていくといいです。
すでに最低限のあらすじはできていますので、後は必要な部分を適時足すだけでいいから楽ちんです。
新人賞用のあらすじは最後まで書く必要がある?
一理ありますが、おすすめはしません。
(少なくともボクが関わってきた新人賞では)あらすじは最後まで書きましょうと、募集要項に書かれていました。
募集する側が最後まで書かれたあらすじを求めているので、それに従うようにしましょう。
新人賞用のあらすじの適切な文量は?
新人賞のあらすじには800文字や1000文字等々いろいろなケースがあります。
文字数の指定は新人賞の募集要項に書いてありますので、しっかり確認してから挑みましょう!
最低8割は埋めて出すといいでしょう。
あらすじを淡々と書くか、面白く書くか
あらすじを読み返してみても、面白みが欠片もない。
よくありますよね。
新人賞用のあらすじは物語の流れを列挙するだけで、キャラクターの心情の変化を省いているケースがほとんどですから、面白くするのは難しいです。
お話の流れが伝わっていればオーケーです。
新人賞のあらすじは、審査員の方が物語の大筋を把握するためにあります。
あらすじで読者の心をつかんで本を購入させる目的ではないので、面白い必要はないんです。
まとめ
新人賞のあらすじについてまとめました。
・物語の軸を見極めてイベントを整理する。
・文字数を削減したくても、あらすじは物語の最後まで書く。
・あらすじは面白くなくてもよく、話の流れが伝わるのを意識する。
あらすじは要点をまとめて、完結に伝えるようにしましょう!
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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