作家視点で解説する呪術廻戦0~英雄の旅路を歩む美しい物語~

親見さん
呪術廻戦0は面白かったですねえ! 映画版と漫画版のどちらを見ても最高でした!

呪術廻戦0の映画の興行収益は100億円を突破しました。

興行収益100億円は、スター・ウォーズやパイレーツオブカリビアンといった超々大物映画たちに並び立つ記録です。

親見さん
は、半端ない記録です!

面白い物語には必ず秘密がある!

というわけで面白い物語の秘密を見つけるべく、虫眼鏡を通して呪術廻戦0を見返していて気付きました。

呪術廻戦0英雄の旅路(ヒーローズ・ジャーニー)の要素をキレイに魅せていると!

英雄の旅路は、物語の作成に役立つ強力なツールの1つです。

本記事では、呪術廻戦0を通して創作の役に立つ英雄の旅路を解説していきます。

面白い物語を作る手助けになるような記事になっていますので、ぜひ読んでいってくださいませ~。

本記事には、呪術廻戦0のネタバレをがっつり含みますので、まだ見ていない人は今すぐブラウザバックしてください!
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そもそも英雄の旅路(ヒーローズ・ジャーニー)とは?

英雄の旅路は、書籍『物語の法則』で現れる物語の王道の型です。

起承転結や序破急の親戚と考えてくだされば、問題ありません。

英雄の旅路は古来より多くの物語に出現する型であり、誰からも愛される物語の法則の王様なんですよ!

英雄の旅路が持つ要素を呪術廻戦0はふんだんに取り入れています……!

親見さん
呪術廻戦0の面白さの秘密の1つが、英雄の旅路にあるかもしれないのですね!

書籍『物語の法則』は以下の記事で深く解説していますので、お時間があれば覗いていってくださいませ!

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英雄の旅路の構成要素

呪術廻戦0英雄の旅路の関係性を解説する前に、英雄の旅路の構成要素をざっくり見ていきます。

親見さん
どんな物語の型になっているんでしょうか。
以下のストーリーの展開が、英雄の旅路と称されています。
英雄の旅路の概要
①日常生活
英雄は悶々とした日々を送っている。
②冒険への誘い
ある日突然、新しい世界への冒険に誘われる。
③冒険の拒否
主人公は誘いを拒否する。
④賢者との出会い
新しい世界の住民である師との出会い。
⑤戸口の通過
新しい世界へと英雄が踏み込む。
⑥試練、仲間、敵
新しい世界で試練、仲間、敵と遭遇。
⑦最も危険な場所への接近
最大の敵が潜む場所へと向かう。
⑧最大の試練
最大の敵との対峙。
⑨報酬
英雄は最大の敵と戦った報酬を得る。
⑩帰路
報酬を持って、元の世界へと帰還。
⑪復活
帰還中にもう一度試練に会う。
⑫宝を持っての帰還
今度こそ報酬を持って、英雄は元の世界へと戻る。

これが物語の法則の王様――英雄の旅路の型です。

親見さん
ぱっと見でもTHE王道感がある流れですね!

呪術廻戦0と英雄の旅路の関係

呪術廻戦0は、主人公――乙骨憂太の英雄の旅路です。

親見さん
ラスボスである夏油さんを倒す乙骨さんの姿は、英雄と言えるかっこよさでした!

乙骨は、過去の物語に登場する英雄達が歩んだ物語の軌跡の上を進んでいたんです。

物語の英雄:乙骨憂太の目的

呪術廻戦0の乙骨の軌跡を英雄の旅路に当てはめる前に、彼の最終目標を確認していきましょう。

主人公である乙骨の大きな目標は、以下の2つです。

乙骨の目標
・里香ちゃんの呪いを解く
・誰かと関り、生きてていいという自信が欲しい

里香ちゃんの呪いを解くは、外的目標。

誰かと関り、生きてていいという自信が欲しいというのは、内面的目標。

主人公の内外の目標がしっかり立てられていて、観客にばしっと伝わっているのも、呪術廻戦0の素晴らしい点の1つですね!

呪術廻戦0を英雄の旅路に当てはめると?

呪術廻戦0を英雄の旅路に当てはめていきましょう!

①日常生活

英雄の旅路における日常生活:英雄は悶々とした日々を送っている。

乙骨は里香ちゃんに呪われていた。

里香ちゃんが人を傷付けないように、びくびくしながら生きている。

親見さん
英雄が悩みを抱えている状態が一致してますね!

②冒険への誘い&賢者との出会い

英雄の旅路における冒険への誘い:ある日突然、新しい世界への冒険に誘われる。
英雄の旅路における賢者との出会い:新しい世界の住民である師との出会い。

乙骨は、呪い呪われる世界における賢者役である五条先生と出会う。

新しい世界である都立呪術高等専門学校に来ないかと五条先生に誘われる。

親見さん
賢者が新しい世界へと英雄を誘うわけですか!

③冒険の拒否

英雄の旅路における冒険の拒否:主人公は誘いを拒否する。

乙骨は一度五条先生の誘いを拒否する。

呪術高専に行くことに乗り気ではない。

親見さん
里香ちゃんの呪いで誰も傷つけたくない乙骨さんが、五条先生の誘いを拒否してましたね。これも、物語の型としてはよくある構造なんですね……。

④戸口の通過

英雄の旅路における戸口の通過:新しい世界へと英雄が踏み込む。

乙骨はしぶしぶながら、呪術高専へと入学。

そして、真希と一緒に呪いを払いに行く。

呪いがはびこる世界を乙骨は目で見て知る。

呪いを払う経験を通して、乙骨は呪術高専に通う決意を固め、呪い呪われる新しい世界へと自らの意志で足を踏み入れる。

親見さん
英雄が新しい世界へと足を踏み入れる……これも英雄の旅路には織り込まれているわけですか。

⑤試練、仲間、敵

英雄の旅路における試練、仲間、敵:新しい世界で試練、仲間、敵と遭遇。

仲間:禪院真希、狗巻棘、パンダとじょじょに交友を深めていく。

試練:狗巻棘と共に強力な呪いを相手にする。

敵:ラスボスである夏油の登場

親見さん
英雄が出会いや試練、敵を通してじょじょに変わっていく中盤のパートですね。

⑥最も危険な場所への接近

英雄の旅路における最も危険な場所への接近:最大の敵が潜む場所へと向かう。

最大の敵である夏油から呪術高専への宣戦布告。

夏油が乙骨の元へと迫る。

親見さん
呪術廻戦0では、主人公が危険な場所に向かうのではなく、向こうからやってくるイメージですね!

⑦最大の試練

英雄の旅路における最大の試練:最大の敵との対峙。

乙骨の仲間が危機におちいる。

乙骨はラスボスである夏油と対峙する。

親見さん
わかりやすい物語のクライマックスです!

⑧報酬

英雄の旅路における報酬:英雄は最大の敵と戦った報酬を得る。

乙骨は夏油に打ち勝ち、仲間を助ける。

夏油との戦闘をきっかけに、彼は里香の呪いを解く。

親見さん
乙骨さんにとっての報酬は、里香ちゃんの呪いが解けたことですね!

⑨帰路

英雄の旅路における帰路:報酬を持って、元の世界へと帰還。

里香の呪いを解いた乙骨は、仲間たちと過ごせる日常へ戻っていく。

親見さん
彼にとっての元の世界は、仲間のいる呪い呪われた世界になるわけですか。

呪術廻戦0に英雄の旅路を当てはめる上で、英雄の旅路の項目が前後したり、項目が削除されていたりすることがあります。

呪術廻戦0になかった「復活」、「宝を持って帰還」の項目は、ラスボスを倒した後に起こる脱出イベントがわかりやすい例です。

親見さん
ラスボスを倒したら、ダンジョンや基地が崩れ出した! 早く出ないと! ってやつですね

呪術廻戦0と英雄の旅路からわかる。王道はみんな大好き!

英雄である乙骨は、最大の敵である夏油を見事に打倒しました。

そして、外的目標である「里香ちゃんの呪いを解く」を達成しています。

仲間との絆も出来上がっており、それは彼の生きる場所になり、生きていてもいいという自信になっているでしょう。

内面的な目標である「誰かと関り、生きてていいという自信が欲しい」も達しています。

親見さん
英雄の物語に相応しい終わり方です!

設定された英雄の目標が達成されており、物語が英雄の軌跡に沿っている。

呪術廻戦0は物語の流れがキレイで、英雄が王道を行く物語でした。

親見さん
王道は多くの人に愛される――それが興行収益100億円の偉業を達成したのですね!

呪術廻戦0のように、みんなに愛される王道の物語を書きたくなったとき、雄の旅路は強力なツールになります。

英雄の旅路を自身の物語に当てはめながら作ると、みんなに愛される王道の物語になりやすいのです。

物語の1つの型として、英雄の旅路をあなた様の創作に取り入れてみたらいかがでしょうか?

まとめ

呪術廻戦0を作家視点で解説しました。

王道が大好きな人は世の中にはたくさんいます。

そんな方々の心を狙い撃ちにする英雄の旅路は、創作において強力な武器になりますので、使ってみてくださいませ!

最後まで読んでくださりありがとうございました。

本サイトでは、他にも創作に役立つ書籍を扱っていますので、参考にしてくださいな!

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