ファンタジーやSFは、ゼロから世界観や舞台を作り上げていく必要があるので難しいですよね。
ですが、プロの方々は、読者をぐいぐい引き込む設定を盛り込んできます。
彼らのように上手な設定を作るのは、センスや経験がモノを言う部分も多いので、なかなか難しいです。
ですが、読者の方に減点されないための注意点を抑えるのは比較的簡単。
今回は、読者に減点されないための世界観と舞台設定の作り方――その注意点を解説していきます!
そもそも世界観と舞台設定の違いは?
世界観と舞台設定は、似ているようでちょっぴり違います。
主人公や主要なキャラクターが身を置く環境
世の中の対立構造や、支配構造など主人公たちが立ち向かうもの、主人公を脅かすもの
・現代、過去、未来等の時間軸
・場所
・魔法や科学
・温度や湿度などの環境
・魔王に支配された世界
・魔法と科学が衝突する世界
・にゃんこがわんこをペット扱いする世界
読者に減点されない世界観と舞台設定の作り方
世界観と舞台設定の概念は分かれていますが、一緒に考えられることが多いです。
なので、今回は特に分けることなく注意点を解説します!
POINT! 魔法や超科学に伴う注意点
魔法や超科学を採用する際は、それが人の生活に及ぼす影響を考えてください。
たとえば、誰でも使える炎の魔法があったとします。
そしたら、火打ち石やライターといった火を起こすモノは必要なくなりますよね。
科学が人に及ぼす影響はもっとわかりやすいですね。
たとえば、電話が生まれる以前、人は伝言板にチョークでメッセージを残して、その場にいない人に連絡していた時期もあります。
それが、携帯が生まれたことで、いつでも、どこでも連絡が取れるようになりました。
このように、物語に取り入れた魔法や科学が、「世界にどのような影響を及ぼすか」は世界観を考えるうえで重要な要素になります。
もし、炎の魔法が誰でも使える世界にライターがあったら、その時点で設定がぶっ壊れてしまいます。
その時点で、読者に減点1を付けられてしまいますので、注意しましょう!
POINT! 読者が望まないをわざわざ取り入れる必要はない
この手の話題でよく取り上げられるのが、中世ヨーロッパ風の世界観ですね。
みなさんは、中世ヨーロッパと聞くとどのようなイメージを思い浮かべますか?
なんとなくキラキラしたイメージを抱きますよね。
それは、美化された中世ヨーロッパなんです。
たとえば、中世ヨーロッパではペスト(黒死病)が流行していました。
その感染経路が水だと考えられていたため、お風呂に入るという習慣が廃れた時代があったんです。
当時のお姫様や騎士の衛生状態は、お世辞にも良いと言えるものではないんです。
彼らの香りは……きっとヤバいですね!
また、ペストの流行の原因はネズミだと言われています。
ネズミが街にたくさんいたから、ペストが大流行した――つまり、街の衛星状態もあまりよくなかったんですよね。
そう、現実は時に理想を壊してしまうんですよね。それを見せられたら読者も萎えて、本を閉じてしまうかもしれません。
だから、あえて史実の現実を書く必要はないんです。
読者の夢を壊しても、作者に得はありません!
世界観でプラスポイントを得るために
減点を避けるだけでなく、設定でプラスアルファの評価が欲しい方もいると思います。
世界観や舞台設定でプラスポイントを得るには、資料を参考にして作り込むという手もあります。
現実世界が舞台になる場合は、資料の集めに苦労することはないと思います。
なので今回は、ファンタジーの世界観や舞台設定に特化した書籍をいくつか紹介しておきます。
シナリオのためのファンタジー事典 知っておきたい歴史・文化・お約束121
ファンタジー小説の世界構築に必要なことがあらかた書かれています。
国家の構造の解説から、魔法、武器、宗教、世界の地域ごとの特徴、魔物、社会、職業――基礎的な部分はすべて押さえられているのが魅力の書籍です。
背景カタログ西洋ファンタジー編
西洋ファンタジーの描写をしたいんだけど、いい構図が思いつかない!
そんな時に力強い味方になってくれる本になります。お城や宮殿、自然風景、果ては墓地まで様々な素材がぎゅっと濃縮されている本です。
伝説の「武器・防具」がよくわかる本
ファンタジーと言えば戦闘、戦闘といえば武器!
ということで、参考になるのがこの書籍になっています。武器や防具のベースを押さえておけば、それから派生して独自の装備を創造できます。
まとめ
小説の世界観・舞台設定の作り方についてまとめました。
1つの世界を作るのは、神様でも苦労することなので、ボク達が四苦八苦するのは当然です。
でも、そこを乗り越えてみなさまが良い作品を作れるよう応援しています!
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