小説版『あの夏が飽和する』に心をぐちゃぐちゃにされたから、あらすじと感想をまとめるよ!

僕の中で、今もあの夏が飽和してるんだ。

小説『あの夏が飽和する』はもう読みましたか?


親見さん
名曲の書籍化作品です。気になりますが、まだ読んでいません……。

それは人生の三分の四を損しています!

親見さん
人生一周分を上回るレベルで損しているんですか……。

人の表と裏、感情の波が痛いくらいに描写された作品で、読み終える頃には心がズタボロにされています。

親見さん
ズタボロにされちゃうのですが……。

心を何度傷つけられても、読み進めたくなる。

そんな魅力であふれているのが、小説版のあの夏が飽和するなんです。

・小説版の感想はどうだった?
・あらすじを良い感じに説明してほしい
・曲との関係性は?

などなど、本記事では、小説――あの夏が飽和するについてまとめていきますよ!

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楽曲を元にした作品だよ!

『あの夏が飽和する』は、元々楽曲で提供されていた作品です。

制作者は、カンザキイオリさん。

・ボカロバージョン
・カンザキさんのソロバージョン
・カンザキさんと花譜のデュオバージョン

楽曲にはいろんなバージョンがありますが、個人的にカンザキさんと花譜ちゃんのデュエットのバージョンが狂おしいほど好きですね。

↓↓このバージョンが最高!!↓↓

親見さん
少年少女が現実から逃げて逃げて、でも、最後には捕まって、「死ぬのは私一人でいいよ」と、少女だけが先に行ってしまう。切なすぎる歌詞と、二人のデュエットが合っていますよね!

ストーリー性、メッセージ性の高さが魅力ですよね。

あの夏が飽和するの物語にもっと触れたい。

そこから小説にたどりついた方も多いはずです!

小説版『あの夏が飽和する』のあらすじと感想!

最初に、小説版の『あの夏が飽和する』のあらすじに触れていきます。

あ、もちろん重要なネタバレはないので安心してお読みくださいませ!

登場人物
・東千尋
あの夏に想い人を失った27才の青年
・水原瑠花
父の温かさを求める高校二年生少女
・流花
あの夏に消えていった少女

楽曲版の『あの夏が飽和する』の物語を、千尋が回想するところから物語ははじまります。

親見さん
回想、なのですね。千尋さんが楽曲版に出てくる少年ということになるのですね。

そうですね。

小説版の『あの夏が飽和する』は、少年少女の逃避行の物語ではなく、青年になった千尋が夏の暑さに消えてしまった少女の残像と向き合う物語なんです。

歌詞を物語に落とし込んだ物語だろうな、と予想していた僕からすれば、最初から意外な展開でした。

千尋のあの夏に消えていった少女への執着から物語がはじまる

過去に流花を失った千尋が出会い系サイトを通じて会うことになるのが、水原瑠花になっています。

キーポイントは、流花(るか)と瑠花(るか)です。

親見さん
名前が一緒ですね!

流花への執着が払しょくしきれない千尋は、流花と瑠花を重ねて、ストーカーまがいのことをはじめます。

親見さん
な、なかなかやばい感じの主人公さんだったりしますか?

瑠花にもかなり怖がられていましたね。

裏を返せば、流花の喪失が千尋にとってどれだけ大きなものだったかの証明にもなります。

千尋が出会った瑠花も、人のにぬくもりを求める少女

重要な登場人物の瑠花ですが、この子は極度なファザコンで父親のぬくもりに飢えています。

ですが、父親に構ってもらえない状況にあるため、代わりに出会い系サイトで心のスキマを埋めていました。

親見さん
なんだか……登場人物全員に深い影がありますね。

千尋はまじめな会社員、瑠花はふつうの女子高生として書かれているので、その陰陽が際立つ構造になっているんですよね。

ぬくもりを求めて、男との関係を繰り返すうちに、瑠花は自分ではどうしようもない状況に陥っていきます。

……ブログ的に書くべきか悩ましいくらいの状況ですので、詳細は割愛します。

その状況で、手を差し伸べるのが主人公の千尋です。

これが物語のあらすじですね。

小説版『あの夏が飽和する』の名言

『あの夏が飽和する』のお気に入りの名言をまとめていきます。

カンザキイオリさんは、心を揺さぶる言葉を作るのが上手くて、選ぶのに非常に迷いましたが、キャラクターごとに紹介させていただきます!

生きて、生きて、そして死ね

流花の今際の言葉ですね。

だからもういい、もういいんだよ。死ぬのは私一人で。千尋。あんただけは生きて。生きて、生きて、そして死ね。
親見さん
楽曲の方の歌詞で、少女が最後に言っていた言葉ですね!

千尋を縛る呪いの言葉であり、同時に生きる理由にもなる、複雑怪奇な一言です。

「死ね」と暴力的に、命令のように言い切っているのが力強くて大好きです。

抱きしめてほしい。骨が折れるくらいに。

瑠花が千尋に言った言葉で、ふつうの女子高生が出会い系サイトに入り浸る理由を的確に表現しています。

親見さん
強く抱きしめてほしいというのを、「骨が折れるくらいに」と言い換えるワードセンスが半端ないです。

父親のぬくもりに飢えていて、それに代替えする方法を探し求めている。

「あ、瑠花はこんなキャラなんだ」と、読者に決定づけるセリフになっていて、かなりお気に入りです。

自分の価値を決めるのは、キャリアとかじゃなくて、お金だと思ってるんです

社会人になった僕の心をえぐった千尋のセリフです。

江原店長、僕、自分の価値を決めるのは、キャリアとかじゃなくて、お金だと思ってるんです。今はそのお金がそこそこ貯まってきて、生活が苦しいわけじゃない。だからこれ以上別に、上を目指す気はないです。

僕も仕事に対する意識がこんな感じだから、これでめちゃくちゃ感情移入しちゃったんですよね。

案外、今の社会人にはこんな考えの人も多いので、このセリフに惹かれた人も他にいる気します。いない?

あの夏が飽和するを読書感想文にいかがでしょうか?

「あの夏が飽和するを読書感想文にいかがでしょうか?」と、勧めたら親御さんや先生に怒られそうです。

・生々しい描写が多い

これに尽きるんですよね。

ただ、僕としては読書感想文にぜひおすすめしたい!

僕がブログにあらすじや感想を書いているように、「この作品の魅力を書いて読んでもらいたい!」という欲求が絶対に生まれます。

読書は、ふだん絶対に見られない人の心の動きに触れられるのが魅力ですよね。

『あの夏が飽和する』はレアな情緒のショッピングモール。

いろんな感情を喰い漁って満ち満ちた後には、あふれたモノを書き出せば読書感想文が完成しちゃいます。

小説版の『あの夏が飽和する』についてまとめたよ!

小説版の『あの夏が飽和する』についてまとめました。

心をぐちゃぐちゃにされたいって方はぜひ読んでみることをおすすめしますよ!

親見さん
私も挑戦してみます!

余談ですが、漫画版も出ていて、こちらも魅力的にキャラクターが描かれていますよ!


最後まで読んでくださりありがとうございました。

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